【志望動機例も掲載】決算データに基づく就活・転職に向けた旭化成株式会社の企業研究ノート

企業研究

当サイトにおける旭化成株式会社の評価は22.0/25点非常に優秀な就職先候補だと思います。

  • 年収は国内平均440万円の1.8倍
  • 事業の多角化により安定性が抜群
  • 大企業で順調に売上高を伸ばせる成長性は非常に稀有
  • 平均勤続年数は業界平均と同水準
  • 有給取得日数が多く、残業時間は少ない

当サイトでは決算データをもとに”客観的”に企業を評価しています。一方で、企業の内情や口コミといった主観的情報も就活では重要です。OB訪問アプリを活用して賢く就活を進めましょう!

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年収などの基礎データ

まず基本となるデータを掲載します。平均年収の高さが非常に魅力的ですね。有給取得率も高いことからワークライフバランスのとりやすい会社と言えそうです。

企業名旭化成
代表者名小堀秀穀
単独従業員数8524
連結従業員数44497
上場区分東証1部
本社東京
拠点大阪、名古屋、延岡、富士、水島
川崎、厚木、鈴鹿、etc
平均年収750.7万
平均年齢41.5歳
平均勤続年数14.8年
有給休暇の平均取得日数16.8日
月平均所定外労働時間19.6時間
主業種/サブ業種化学/総合化学

事業内容と主力製品について

言わずと知れた大手・旭化成株式会社の事業内容はマテリアル事業住宅事業ヘルスケア事業の3分野に大別されます。

マテリアル事業

マテリアル事業が旭化成の稼ぎ頭であり、『アクリロニトリル』『メタクリル酸メチル』が主力製品です。

他にも、ノーベル化学賞を受賞された吉野彰氏を輩出したように電池分野にも明るく、『リチウムイオン電池用セパレータ』は世界トップの商品です。

また、『サランラップ』『ジップロック』は皆さんにもなじみがあるのではないでしょうか?

住宅事業

マテリアル事業の次に大きな柱が住宅事業です。

「旭化成が住宅?」と思われるかもしれませんが、『へーベルハウス』『へーベルメゾン』を展開していると聞けば納得ではないでしょうか?

おしゃれなCMを流してブランディングしているイメージです。

ヘルスケア事業

最後の柱はヘルスケア事業です。ヘルスケア事業の伸び率はすさまじく、コロナ禍での業績を支えたのはヘルスケア事業と言っても過言ではないでしょう。

『骨粗しょう症治療剤』や血液浄化膜の『アフェレシス』、他にも『AED』を製造しています。コロナ禍では旭化成の『人工呼吸器』が活躍したようです。

経営理念について

第129期有価証券報告書より

当社グループでは、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します。」というグループ理念のもと、「健康で快適な生活」と「環境との共生」の実現を通して、社会に新たな価値を提供することをグループビジョン(目指す姿)として掲げています。
また、グループバリュー(共通の価値観)として「誠実」「挑戦」「創造」を定めており、すべてのステークホ ルダーの皆さまに対し「誠実」に経営することを通じて、社会の課題解決や事業環境の変化に積極果敢に「挑 戦」し、絶えず新たな価値を「創造」することで、事業を通じて企業の社会的責任を果たしていくことを基本方 針としています。

大企業らしい優等生な経営理念です。ヘルスケア事業が伸びていることから、『“いのち”と“くらし”に貢献』という目標を強く意識していることが伺えます。

また、ノーベル化学賞受賞者を輩出できたのは「挑戦」「創造」を大事にする企業文化によるのかもしれませんね。

売上高および営業利益の分析

色々な種類の利益(経常利益、純利益etc)がありますが、企業が本業で稼ぎだした利益は営業利益として表現されます。そして、営業利益の源泉となるのが売上高です。

売上高と営業利益を分析することで会社の成長性や安定性を評価しましょう。

連結売上高・営業利益の分析

旭化成株式会社の過去10年の売上高と営業利益をグラフ化したものをご覧ください。

『なんで10年も?』と思った方へ

旭化成の平均勤続年数が14.8年(入社したら平均15年はお世話になる)であることを考慮すると、10年分の分析が決して多くはないことがわかると思います。詳細はこちらへ!

売上高は右肩あがりで伸びていますね。

スタートアップのような爆発的な伸びではないですが、この規模の大企業で毎年数%でも売上高を伸ばせるのは非常に稀有なことです。

また、売上高の成長に伴い営業利益率(=営業利益/売上高×100)が低下していないことからこの売上高の伸びは非常に質の高い成長だと考えられます。今後、10年、20年と伸びていくことが期待できる企業ですね。

また、コロナ禍の影響を直撃した2021年度実績ですら例年と同様の売上高・営業利益をたたき出せたのは驚異的です。

多角化の効果が十分に表れており、驚異的な安定性だと思います。

セグメント別売上高の分析

分析のコツ

セグメント別の売上高の成長に着目することで、企業がどの事業に力をいれようとしているのか、世の中が企業に何を求めているのかわかるのでこの分析手法はおすすめです。

 
折れ線グラフから明らかにヘルスケア事業が伸びていることがわかりますね。
実際に2017年と2021年発表のセグメント別売上比率を比較すると、ヘルスケアの伸びが確認できます。
マテリアル事業の市況による変動が大きい(2021年発表分はコロナ禍でマテリアル部門が悲惨な成績だった)とはいえ、ヘルスケアに力をいれる流れは今後も続きそうだと予想できます。
セグメント別利益をみてもヘルスケアと住宅事業が安定していることが一目瞭然ですね。
  • 大企業にも関わらず安定した成長力を発揮している
  • コロナ禍でも例年と変わらない実績を叩き出したのは驚異的な安定性である
  • ヘルスケア事業が今後の伸びを牽引すると予想される

研究開発費の推移

上図では旭化成の研究開発費の推移を示しました。

マテリアルとヘルスケアの2分野に研究開発費の大半を充てていることから、企業としてこれらの分野を伸ばしていきたいことが挙げられます。

また、研究開発費売上高比率が4%を超えており、研究開発に積極的な企業姿勢が伺えます。

循環型社会構築への取り組み

分析のコツ

サステナビリティやカーボンニュートラルといったテーマはおそらく今後20年以上にわたって化学業界で最優先とされる事象になります。
企業がしっかりとこれらのテーマと向き合っているかは確実に確認しましょう。

旭化成グループのカーボンニュートラルに向けた方針が2021/5/25に発表されており、2050年までに地球温暖化ガス(GHG)の実質輩出ゼロを目指すことが宣言されています。

また、実は二酸化炭素を原料とした世界で初めてのポリカーボネート製造プロセスの工業化に成功するなど旭化成は国内における二酸化炭素利用の第一人者なんです。

旭化成は循環型社会への意識もしっかりともった企業といえます。

二酸化炭素利用やグリーン水素製造など環境調和な研究を進める下地が揃っている

注目すべきプレスリリース3選(2020/01/01~2021/06/11)

分析のコツ

企業のだすプレスリリースは世間に対するポジティブなアピールです。つまり、企業として世間に褒めて欲しい、注目して欲しいところ。
プレスリリースをチェックして企業の動向を把握しましょう。

旭化成株式会社の注目すべきプレスリリースは、

  1. 水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)へ参画 (2020/12/07)
  2. 旭化成グループのカーボンニュートラルに向けた方針について (2021/05/25)
  3. 旭化成、プラスチック資源循環プロジェクト「BLUE Plastics」を日本IBMと開始 (2021/05/24)

旭化成がサステナビリティを意識した経営を行っていることがよくわかりますね!特に②はチェックしておく価値があると思います。

競合他社は?

多くの事業を抱えるコングロマリットであるため、これといった競合相手はいませんが、総合化学大手の三井化学住友化学宇部興産東ソー昭和電工あたりが比較対象でしょうか!

三菱ケミカルホールディングスとは水島コンビナートでエチレン運営を一体化して行っています。

旭化成の強み、弱みは?

就職・転職活動において企業の特徴、特に強みと弱みをつかむのは非常に重要です。記事の内容を踏まえて、強みと弱みをおさらいしてみましょう。

旭化成の強み

旭化成の一番の強みは多様化した事業ポートフォリオです。他の総合化学でもポートフォリオの多様化が進んでいるところはありますが、旭化成ほどそれぞれが独立した性質を持つ企業はありません。

独立しているメリットは、例えばマテリアルの業績が落ち込む事態となった場合にもヘルスケアや住宅が一緒に落ち込む可能性が低いことです。

二酸化炭素を活用したビジネスを既に事業化している点もカーボンニュートラルが必須の現代では強みになります。

また、ブランド力の高さも旭化成の強みのひとつでしょう。柔道や陸上の金メダリストを輩出しており、ノーベル化学賞を受賞した吉野博士も在籍していることから化学企業の中でも高い認知度もあります。

旭化成の強み

多様化した事業ポートフォリオ、ブランド力、環境保全技術を事業化、世界トップシェア製品群

旭化成の弱み

強みでも言及しましたが各事業が独立しており、事業間でシナジーが見えにくいことは弱みともとれます。

マテリアル事業は市況の影響を非常に受けやすいため、いかに高利益体質へと改善していくかが今後の課題です。

また、石油由来の製品を多く取り扱っており、カーボンニュートラルへの道筋が不明瞭な点も気になります。

旭化成の弱み

事業間のシナジーが見えない、マテリアル事業のボラティリティ、石化製品の多さ

管理人Jagaが志望動機を書くのであれば、、、

本項目はあくまでも参考例です。志望動機はご自身の言葉で書くようにしましょう。

例1 グループバリュー

私は貴社のグループバリューである「挑戦」「創造」という言葉に研究者として魅力を感じました。吉野彰博士に代表されるように貴社は非常に高い研究開発能力を有していると存じております。この高い研究開発能力を支えるグループバリューおよび社風の中に身を置き「挑戦」し続けることで研究者としての能力を磨き、新たな価値を「創造」する人材として活躍できると考えております。(177字)

例2 多角化×安定性

私は貴社の多角化した事業構造に成長の場として魅力を感じました。コロナ禍の影響を受けた2020年度ですら優れた業績を残せたのは貴社の多角化戦略が非常に効率的に作用しているからと存じます。このように様々な事業を効率的に取り扱う貴社で働くことで、幅広い事業に触れ、さらに、既存事業間の新たな境界領域へと積極的に飛び込んで行くことで、貴社の更なる成長を支える人材へと成長できると考えております。 (193字)

志望動機を書く上でキーワードとなりそうなものは以下に列挙しました。

事業の多角化、グローバル企業、グループバリュー:「誠実」「挑戦」「創造」、グループ理念:「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します。」、スローガン:昨日まで世界になかったものを。、グリーン水素事業、二酸化炭素利用

これらのキーワードと社風、評判などの情報を組み合わせることで更に強い志望動機が作成できるかと思います。

まとめ

以上にまとめましたが、旭化成株式会社の魅力や注目すべき動向は伝わりましたでしょうか?

サステナビリティという化学業界の最重要課題に取り組むだけでなく、安定した成長力を示している点が特に評価できそうですね。

就活で競合(ほかの就活生・転職希望者)に差をつけるには競合よりも効率的、素早く企業の情報を収集することが重要になります!

今回、当記事で紹介した内容に加えて、就活サイトで情報を集め、インターンやOB・OG訪問を積極的に行いましょう!

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当記事が皆さんの就活・転職活動に有意義なものとなれば幸いです。



この記事を書いた人

博士号を取得後、アカデミックから逃げるように総合化学に就職した研究者。会社では新規事業の開発に従事している。入社後、社会勉強のために証券アナリスト資格を取得し、分析力をいかすため当サイト『化学業界解剖計画』の運営を開始した。

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